2019年分の所得税や消費税の確定申告が終わっても一安心されているかもしれませんが、申告内容の再確認、振込納税などの準備、消費税の届け出、帳簿書類の保存などをおこないましょう。
目次
振替納期が変わりました
所得税・消費税の申告・納付期限の延長にともない、振替納付日は以下のようになっています。
・所得税:2020年4月21日(火) ⇒ 2020年5月15(金)
・消費税:2020年4月23日(木) ⇒ 2020年5月19(火)
所得税の延納分の納期限および振替日は、2020年6月1日で変更はありません。
確定申告書を見直そう
どんなにチェックしても誤りや漏れがあるときがあります。そんな時は、以下の対応をとりましょう。
税額を多く申告していた時
『更正の請求書』を税務署へ提出することで、納めすぎた税金を還付してもらいます。
更正の請求は、原則として各年の法廷申告期限から5年以内に行ってください。
税額を少なく申告していた時
『修正申告書』を税務署へ提出することで、不足していた税金を納付します。
修正申告は、税務署から更正を受けるまでは、いつでも行うことが可能です。
確定申告を忘れていた時
できるだけ早く申告してください。
申告の必要があるのにもかかわらず申告しないと、税務署が所得金額や税額を決定します。
修正申告や法廷納税期限の翌日から納付日までの期間に対し、期間延滞税や加算税がかかるケースもあります。
地方税の納付に備えよう
住民税や事業税の納税額があるときは、
- 住民税(年4回):6月、8月、10月、翌1月
- 事業税(年2回):8月、11月
に分けて納付します。現金の準備しておきましょう。
国税還付金振込通知書を確認しよう
還付金は、支払日までの利息に相当する還付加算金が含まれる場合があります。
還付加算金は、次回の確定申告で雑所得として申告しなければならないので注意しましょう。
予定納税や中間申告の準備をしよう
所得税の申告期限延長にともない、納税通知書に遅れがあるかもしれません。
所得税の予定納税
2019年分の所得金額や税額などをもとに計算される予定納税基準額が15万円以上の時は、2020年分の予定納税が必要です。
第1期分は2020年7月31日までで、税務署から通知される基準額の1/3の金額を納めないといけないので要注意です。
消費税の中間申告
2019年分の確定消費税額が48万円を超える時には、2020年に納付を含む中間申告が必要です。
納税額は、税務署から通知されるので、現金を準備しておく必要もあります。
2020年分の消費税納税に備えよう
2020年分の消費税納税は、税率の引き上げの影響が2019年分よりも大きくなるので、十分な準備が必要です。
消費税の届け出を確認しておこう
2019年分の課税売上高が1000万円を超えた場合、2021年は課税事業者になります。逆に、2019年分の課税売上高が1000万円以下の場合は、2021年は免税事業者になります。
いずれも、管轄の税務署へ届出書を提出する必要があります。
2021年分なら、2020年12月31日までに届け出をおこないましょう。
帳簿などを保存しよう
帳簿や決算関係書類は、以下のように紙で保存しなくてはなりません。
会計ソフトを使っていても、電子データによる保存承認を受けていなければ適応されないので注意しましょう。
帳簿書類の具体例 | 保存期間 | |
---|---|---|
帳簿(腹式簿記) | 仕訳帳、総勘定元帳など | 7年 |
帳簿(簡易帳簿) | 現金出納帳、経費帳、売掛帳、買掛帳、固定資産台帳など | 7年 |
決算関係書類 | 青色申告決算書。棚卸表など | 7年 |
現金・預金の関係書類 | 領収書・預金通帳・小切手帳・借用書など | 7年 |
その他の書類 | 納品書・請求書・送り状・見積書・契約書・領収書の控えなど | 5年 |