会社員・アルバイト・派遣社員などの形で仕事をしているときは、勤務先・派遣元の会社から給与を受け取ることになります。この場合、原則として年末調整の手続きによって納税に関する処理が完了するため、個人で特別な手続きをする必要はありません。

しかし個人事業主としての仕事をすることになると、自分自身で納税の手続きをしなければならないため、どのような処理をするべきなのかを知っておくことが大切です。手続きのやり方を間違えてしまったり、期限を過ぎてしまったりすると、ペナルティが課せられることになるため注意しなければなりません。

個人事業主が行う手続きは難しそうなイメージがありますが、たいていの場合は自分自身で簡単に行うことができます。事業の規模が大きくなると税理士に相談して専門的なアドバイスを受けることも多くなりますが、一般的な個人事業主であれば自分自身で行っても問題ありません。

個人事業主が納税するためには、毎年2月から3月の所定の時期に確定申告を行うことになります。この時期を過ぎてしまうと、ペナルティが課せられ、多くの税金を納めなければなりません。ギリギリになってから申告書の作成を始めると、何か足りない書類があることに気づいても対応できなくなるため、なるべく早い時期から作成をしておくことが望ましいです。

特に気を付けなければならないのは、申告書だけを提出すればよいわけではなく、さまざまな添付書類も提出しなければならない点だといえます。提出する書類の作成が完了したところで安心してしまうと、添付書類が足りなくて慌てることになりかねません。添付書類が不足した状態で申告書を提出しても、確定申告の手続きが済んだとはいえないのです。

添付書類台紙はダウンロードも可能

添付書類はそのままの状態で提出するわけではありません。申告書と一緒に税務署の窓口に持って行ったとしても、それでは受け取ってもらうことができないのです。添付書類台紙と呼ばれる台紙に貼り付け、申告書と合わせて提出することになります。

注意しなければならないのは、適当に用意した台紙に貼り付けても意味がないことです。提出する添付書類を貼り付けるための添付書類台紙が用意されています。基本的には税務署などに行って受け取ることになります。

実はインターネットを使ってダウンロードすることが可能なので、わざわざ台紙を受け取るためだけに税務署に行く必要はありません。

添付書類台紙に添付する書類

どのような書類を添付するかについては、行っている事業の内容や収入の内訳などによって変わることに注意が必要です。

会社員として働いている場合、通常は年末調整で手続きが完了することになりますが、医療費の控除を申請したいときなどは確定申告を行う必要があるため、添付書類について確認しなければなりません。添付書類台紙に貼り付ける書類を事前に準備しておくのは当然ですが、その書類をやみくもに貼り付ければよいわけでもないため、一定の注意が必要になります。

台紙をよく見てみると、どのような順番で貼り付ければよいかが書かれていることに気づきます。基本的には、その指示に従って貼り付けるのです。

ただし、あまり神経質になる必要はありません。何のために添付書類を提出するのかというと、申告書に記載した内容が正しいかどうかを証明するためです。順番がどうでもよいということはないのですが、きちんと証明することができれば十分だともいえます。

添付する書類が1枚しかない人の場合は、特に難しく考えることはありません。その書類を貼り付ける部分がどこなのかを確認し、そこに貼り付ければ完了です。

どのように貼り付ければよいかが分からなくて悩んでしまう人もいますが、基本的には剥がれなければよいので、のり・ホチキス・セロハンテープなどを使用します。のりしろが用意されているので、のりしろからはみ出さないようにするのが原則です。複数の書類を添付する必要がある人の場合は、どのような順番で貼っていくのかをきちんと考えなければなりません。

なぜなら、適当な順番で貼り付けてしまうと、下に貼った書類が見えにくくなってしまうからです。特に注意しなければならないのは、重なった状態で貼ってしまわないようにすることです。完全に重なってしまうと書類の内容を読み取ることができず、書類を添付したことになりません。

確定申告の手続きをするのが初めての人は、どのように申告書を作成すればよいかが分かりにくかったりして、かなりの時間がかかってしまうこともあります。期限が近づいてからの作業では、いくら落ち着いて作業しようとしても慌ててしまうものです。

書類が不足していることに気づいても、どこに申請すればよいかが判断できないことも少なくありません。できるだけ早い段階で添付書類台紙を確保し、落ち着いた環境で申告書・添付書類の準備を進めていくことが大切です。内容が分かるようにすることさえ意識すれば、大きな失敗はありません。

国税庁でも、申告書に添付・提示する書類については詳しく紹介されています。

確定申告すると原本は返却されないよ

添付書類台紙に添付した証明書類は返却はされないので、必ずコピーして残しておきましょう。