1年で37.7%が廃業、10年後まで生き残るのはたった1割とも言われている自営業。廃業した個人事業主たちは、会社員に戻っています。
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個人事業の廃業から再就職するための近道
小売業ですと一般のお客様ばかりですが、それでも取引先や関係者との繋がりはあるはずです。
特に会社と付き合いがあった個人事業主は、あなたの実力を知っていて信頼関係もあることから、転職サービスを通すよりも早く決まります。
「廃業する」ということは言いにくいかもしれませんが、自分の持っている技術・人脈をそのまま生かすことができるので、取引先関係者を当たってみることは再就職の近道です。
会社にとって元個人事業主を雇うメリット・デメリットは?
次に、普通の方と同じように求職活動をするケースです。
応募先の企業のことだけでなく、応募先の企業にとって元個人事業主という存在はどのように見えているのか、面接で聞かれてもいいように元個人事業主のメリット・デメリットを分析しておきましょう。
元個人事業主を雇うメリット
個人事業が上手くいかなかったからとはいえ、どんな事業でも個人の力で稼ぎ生計を立ててきた実績があります。
そこで培った経験・技術は、会社員にない企業にお金をもたらす強い武器です。
そこは、自信を持ってください。
元個人事業主を会社が雇うメリットとしては、『経営者目線を知っている』、『経営に深く協力してくれる』、『仕事を自分で取り、事業を軌道に乗せる苦労をしっている』というように、経営のパートナーとしても期待できる点です。
自分で仕事を獲得し、経費や売り上げを計算し、確定申告など事業活動に必要なコトすべてを行ってきた元個人事業主は広い視点で業務をみられるという面も期待できるのです。
ただし、あなたは経営者から被雇用者になります。その点は、履き違えないようにして下さい。
元個人事業主を雇うデメリット
会社組織の一員として、また誰かの下で働けるかどうかが一番の不安な点でしょう。
元個人事業主は、気楽に一人でやってきたと思われがちです。
個人事業から会社組織に加わる難しさがありますから、同僚や上司と円滑にコミュニケーションがとれるのか、面接で一番確認したいことになるはずです。
「なぜ廃業するのか」「なぜ会社員に戻るのか」を整理しよう!
『売上が減少した』、『デザインの仕事に集中したい』など、隠さず話しても問題ありません。
ただ、業務遂行能力を疑われないようにしなくてはいけません。
会社員に戻るのであれば、社会人として一個人だけにとどまらないないことが大切です。
例えば、社会人として同僚との協調作業能力だけでなく、業務効率化、省力化を考える力もあることもフォローすることを忘れないでください。
あなたが会社に入ることで企業にどう役に立つかを説明できるようにしよう!
自己PRは、再就職の肝です。
元個人事業主であるならば、利益を生む従業員は宝でもありますが、一番のコストであることは充分認識しているはずです。
なので、元個人事業主であるあなただからこそ果たせる企業内での役割を考えておきましょう。
個人事業主は「スキル」の面では高評価をもらえるので、就職先が抱えている問題を自分が解決できるということ自己アピールよりも、採用者の不安を払拭することに重きを置いた方が良いです。
例えば、個人事業主として事業期間が長く、年齢が高いほど
「協調性がないのではないか?」
「コミュニケーションに抵抗があるのではないか?」
と認識されがちな面を払拭できるような職務経歴書に仕上げてください。